SESの年収は低い?エンジニアの実態・比較・改善策を徹底解説

SESの年収は低い?エンジニアの実態・比較・改善策を徹底解説

SESの年収は?エンジニアの年収って、実際どうなの?

「SESは稼げない」「中間搾取される」――そんな声を耳にしたことがある方も多いでしょう。

そこで、今回の記事では

今回の記事でわかること

  • SESエンジニアの年収の実態
  • その構造的な背景
  • 他の働き方との比較
  • 今の環境で年収を上げる具体策
  • SESで働くうえでの企業の見極めポイント

をご紹介します。

これからSESを目指す方も、今まさに現場で働いている方も、キャリアと収入を見直すヒントがきっと見つかるはずです。

目次

1. SESの年収|エンジニアの年収はいくら?相場と実態

SES(システムエンジニアリングサービス)エンジニアの年収。

それは、経験やスキル、勤務先の地域などによって大きく異なります。一般的に、SESエンジニアの年収は他のIT職種と比較して低めとされています。

この章では、具体的な数値を見ていきましょう。

① SESの年収|平均ボリュームゾーン

SESの年収|平均ボリュームゾーン

SESエンジニアの平均年収は約460万円とされています。

これは、国税庁が発表している給与所得者全体の平均年収(約458万円)と同程度です。ただし、SESエンジニアの年収は個人のスキルや経験、担当するプロジェクトの内容によって大きく変動します。

以下の表は、SESエンジニアの年収分布を示しています:

経験年数年収範囲(万円)
1〜3年250〜350
4〜7年300〜450
8年以上400〜600

このように、経験年数が増えるにつれて年収も上昇する傾向がありますが、上昇幅は限定的です。

② SESの年収|年代・経験別の年収目安

SESの年収|年代・経験別の年収目安

SESエンジニアの年収は、年代や経験年数によっても異なります。

以下は、年代別の平均年収の目安です:

年代平均年収(万円)
20代250〜400
30代400〜450
40代450〜500
50代500〜600

20代の若手エンジニアは、経験が浅いため年収が低めです。

が、30代以降になるとスキルや経験の蓄積により年収が上昇します。

ただし、SES業界では年収の上昇幅が他の業界と比較して小さい傾向があります。

③ SESの年収|正社員・派遣・フリーランスとの比較

SESの年収|正社員・派遣・フリーランスとの比較

SESエンジニアの年収を他の雇用形態と比較すると、以下のようになります:

雇用形態平均年収(万円)
SESエンジニア300〜500
正社員(IT企業)400〜600
派遣エンジニア350〜550
フリーランス550〜1000

フリーランスエンジニアは、スキルや実績によって高収入を得ることが可能です。

が、収入の安定性や福利厚生の面でリスクも伴います。

一方、SESエンジニアは安定した雇用形態。が、年収の上昇幅が限られている点がデメリットといえます。

④ SESの年収|年収に影響する要素は?

スキルセット

❶スキルセット

業界

❷業界

地域

❸地域

SESエンジニアの年収に影響を与える主な要素には、以下のようなものがあります。

  1. スキルセット:特定のプログラミング言語やフレームワーク、クラウド技術(AWS、Azureなど)に精通しているエンジニアは、高単価の案件に参画しやすくなります。
    (参考記事:SESの年収はいくら?未経験エンジニアのキャリアパスを徹底解説より) 
  2. 業界:金融や医療など、専門性が高くセキュリティ要件が厳しい業界では、エンジニアに求められるスキルも高く、報酬も高めに設定される傾向があります。
  3. 地域:首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)では、案件数が多く、単価も高めに設定されていることが多いため、年収も高くなる傾向があります。

これらの要素を踏まえ、自身のスキルアップやキャリアプランを考えることが、年収向上への近道となります。

2. なぜSESの年収は上がりにくいのか?構造的な課題

SESエンジニアとして働いている人は、こう感じている人が多いです。

それは「どうして頑張っても年収が思うように上がらないのか?」という疑問です。その背景には、SES特有の構造的な課題がいくつも存在します。

ここでは、その理由を包み隠さずお伝えします。

① SES契約と中間マージンの仕組み

SESの年収が上がりにくい最大の理由は、「中間マージン」の存在です。

SES契約では、エンジニアが実際に働く現場にたどり着くまでに、複数の企業が間に入っていることが多く、そのすべてが手数料を取ります。

たとえば、発注元企業 → 一次請け → 二次請け → SES企業 → エンジニア、という流れがあったとしましょう。この場合、元の契約単価が月100万円だったとしても、エンジニアに届くころには50万円以下になっているケースもあります。

これは業界の慣習であり、単純に「企業が搾取している」と言い切ることはできません。ただし、こうした構造が年収の上がりにくさに直結しているのは間違いありません。

② 評価制度が存在しない?昇給の難しさ

正社員と違い、SESエンジニアには「評価制度」が明確に設けられていない企業が多いです。

つまり、現場でどれだけ頑張っても、それが正当に評価されるとは限らないのです。

SESでは、評価基準が「稼働率」や「継続参画の可否」に偏っている傾向があります。実際にスキルを高めたり、チーム貢献しても、それが昇給や賞与に直接反映されるわけではありません。

その結果、努力と収入が比例せず、モチベーションが低下してしまうケースも少なくありません。SESの環境では「評価されにくい=昇給しにくい」という現実があります。

③ 多重下請け構造による年収圧迫

SES業界では、現場にたどり着くまでに複数の会社が介在します。

それが「多重下請け構造」が一般的です。これは、案件を獲得する営業力が限られている中小SES企業にとって、生き残りの手段でもあります。

ただし、この構造がエンジニアの年収に悪影響を与えているのも事実です。途中に入る企業すべてが利益を取るため、エンジニアの取り分はどんどん減っていきます。

さらに、SESエンジニアは自分の契約単価を把握できないケースも多く、正当な報酬が支払われているのかすら分かりません。こうした透明性のなさも、年収向上の壁となっています。

④ 正社員とは違うキャリア評価の実態

SESエンジニアは雇用形態こそ正社員である場合が多いです。

が、実際の働き方は「外注」と近い立場です。そのため、キャリア評価の方法が他の正社員とは大きく異なります。

例えば、大手企業の正社員であれば、社内での評価基準や昇格制度が整備されており、ステップアップが明確です。一方、SESエンジニアの場合、現場ごとの評価がバラバラで、どれだけ経験を積んでも「キャリアとして積み上がらない」と感じる人も多いのです。

また、現場での成果が自社の評価に反映されないケースもあり、モチベーション維持が難しくなりがちです。

3. SESエンジニアが年収を上げるための具体的な方法

年収が上がりにくいと言われるSES業界でも、工夫次第で収入を上げることは可能です。

ただし、漫然と働いていても年収は上がりません。

ここでは、現場のSESエンジニアが実践できる、現実的かつ効果的な方法をお伝えします。

① 単価交渉の仕方と交渉タイミング

SESエンジニアが年収を上げるためにまず必要なのが、契約単価に対する意識です。

現場でどれだけ頑張っても、単価が低いままでは収入は増えません。自分の価値を正しく評価してもらうには、タイミングを見て交渉する必要があります。

交渉のベストなタイミングは、「現場の延長時」「スキルアップ直後」「転職直前」です。特に、契約更新のタイミングは見直しが入りやすいため、実績と成果をしっかり提示することが重要です。

もちろん、SES企業によっては「交渉を歓迎しない文化」もあるのが現実です。それでも、自分の単価を知りたい・改善したいという意思を示すことが、評価される場合もあります。

② スキルアップ・資格取得で市場価値を高める

スキルや資格は、自分の市場価値を証明する強力な武器になります。

特に以下のような技術は、高単価案件の条件に含まれることが多いため、積極的に習得すべきです。

  • インフラ:AWS、Azure、GCPなどのクラウドスキル
  • バックエンド:Java、Python、Goなどの実務経験
  • フロントエンド:ReactやVueなどのモダンフレームワーク
  • セキュリティやネットワーク知識

また、資格についても、基本情報技術者や応用情報技術者、AWS認定などは、書類通過や単価提示の材料になります。

ただし、「資格を取れば年収が上がる」という幻想は捨てたほうがいいでしょう。資格はあくまでスタートライン。資格+実務経験でこそ、単価交渉の武器になります。

③ 高単価案件を得るための方法(転職・案件選び)

今の案件で、年収が上がる見込みがない場合はどうするか?

そのときは、思い切って「案件を変える」「企業を変える」という選択肢を考えましょう。

特に以下のような案件は、単価が高く設定されやすい傾向があります。

  • 要件定義や設計などの上流工程
  • PM補佐、PLなどのマネジメント案件
  • フルリモートでの高スキル要件案件

こうした案件に入るには、自ら案件を選べる環境に身を置くことが必要です。そのため、エンジニアに案件選択の裁量があるSES企業や、エンジニア主導のマッチングサービスに登録するのも効果的です。

また、転職サイトやエージェントを活用し、複数の選択肢を持つことも交渉力を高めるうえで有効です。

④ フリーランスへの転向という選択肢

年収を本気で上げたいなら、「フリーランス」という選択肢も現実的です。

実際、フリーランスエンジニアの平均年収は700〜900万円とも言われており、SESの倍以上になることも珍しくありません。

ただし、フリーランスには以下のようなリスクも伴います。

  • 案件が途切れる可能性
  • 社会保険・税務の手続きが自己責任
  • 学びや成長の機会が自力になる

そのため、ある程度の経験と実績、そして自分で仕事を選べる「営業力」も必要です。

フリーランス転向を考えるなら、まずは副業や業務委託から始めるのも一つの手です。少しずつフリーランス的な働き方を体験しながら、自分に合っているかを見極めましょう。

4. SES契約のメリット・デメリットと将来性

SESという働き方に対して、ネガティブな印象を持つ人は少なくありません。

しかし、実際にはメリットも存在します。一方で、キャリア設計を考えるうえでは、明確なデメリットとその背景を理解することが不可欠です。

ここでは、SES契約の実態と、今後の可能性について本音で解説します。

① SESで働くメリット(多様な経験・柔軟性など)

SESの最大のメリットは、「さまざまな現場で経験を積める」という点です。

案件ごとに業界や使用技術が変わるため、短期間で幅広いスキルを得ることができます。

特に駆け出しのエンジニアにとっては、「実務経験を積みやすい」「面接に通りやすい」「多くの環境で試せる」というのは大きな利点です。現場の人間関係が合わなければ、一定期間で離脱できる点も、人によってはメリットと感じるでしょう。

また、SESの中にはフレックス制度やリモート勤務を導入している企業も増えており、働き方の柔軟性が高まっています。

ただし、これらのメリットを最大限に活かすには、案件選定の自由度が高いSES企業を選ぶことが前提になります。

② デメリット(評価されづらい・キャリア形成の難しさ)

一方で、SESの最大のデメリットは、「成果が評価されづらい」という点にあります。

どれだけ成果を出しても、常駐先の評価が自社に正確に伝わらず、昇給や昇格につながらないケースが多々あります。

また、現場の業務は「作業レベル」にとどまることが多く、要件定義や設計といった上流工程の経験が得にくいという課題もあります。そのため、「何年働いてもキャリアが前に進まない」と感じる人も多いのです。

さらに、多重下請け構造の影響で「自分の仕事がどう評価されているか」「自分の報酬がいくらなのか」が不透明になりがちです。これは、キャリアに対するモチベーションを奪う要因にもなります。

③ 今後のSES市場の動向とキャリア形成のポイント

SES業界は今後も一定の需要が続くと見られています。

特に、IT人材不足が続く中で、企業が即戦力を短期的に確保する手段として、SES契約は引き続き活用されるでしょう。

しかし、市場の競争は激化しており、「単価が安くてもOK」「スキルが浅い人材」は淘汰される流れにあります。つまり、SESで働くにしても、常にスキルアップとキャリア形成を意識し続けることが不可欠なのです。

今後のキャリアを考えるうえでは、

  • SES → 上流工程 → PM・PL
  • SES → 技術特化型 → フリーランス
  • SES → スキル転用 → 自社開発企業

など、複数のルートを描くことが重要です。

④ キャリアパスはどう描ける?将来の選択肢

SESからのキャリアパスは、決して一つではありません。

むしろ、自由度が高い分、どの方向にも進める可能性があります。

たとえば、「現場経験を活かしてPLやPMを目指す」「技術力を磨いてフルスタックエンジニアになる」「事業会社に転職してプロダクト開発に関わる」「フリーランスとして自由に働く」など、多彩な道があります。

ただし、これらの道に進むには、「今の自分に何が足りないのか」「どうすればその道に行けるのか」を冷静に分析する力が求められます。漫然とSESを続けているだけでは、いつまでも単価もキャリアも上がりません。

重要なのは、SESを“通過点”としてどう活用するか、という視点です。

5. SES企業の見極め方と年収アップに繋がる選び方

SESエンジニアとして年収を上げたい!

それなら、どの企業に所属するかが極めて重要です。

同じスキルレベルでも、企業によって案件単価、交渉力、評価制度がまったく異なるためです。

ここでは、優良なSES企業の見分け方と、自分に合った企業の選び方を本音で解説します。

① 優良SES企業の特徴と見分け方

まず押さえるべきポイントは、「透明性」「交渉力」「エンジニアファースト」の3つです。

評価軸内容
透明性案件単価・マージン・契約内容をエンジニアに対して開示しているか
交渉力元請け企業との距離が近く、単価交渉が可能な立場にあるか
エンジニアファースト売上よりもエンジニアのキャリア形成・満足度を優先している姿勢があるか

優良企業は、これらを自然に実行しています。

たとえば

  • 単価開示しています
  • 面談同席します
  • 希望案件を選ばせます

などと明言している企業は、比較的信頼できます。

逆に、「とりあえず現場に出てくれ」「単価は言えません」といったスタンスの企業は、エンジニアを“商品”としてしか見ていない可能性が高く、長期的に年収が上がる可能性は低いです。

② 社員教育や評価制度の充実度を確認する

SES企業の中には、社員教育やキャリア支援を積極的に行っているところもあります。

例えば、定期的な面談、社内勉強会、資格取得支援制度などが整っている企業は、エンジニアの成長を本気で支援しようとしています。

また、評価制度が曖昧で「毎年昇給するかは現場次第」といった対応をする企業も少なくありません。良い企業は、現場でのフィードバックをもとに、自社独自の評価を加えて、昇給やキャリアアップを支援してくれます。

面接の段階で、「昇給基準は?」「評価は誰がどう見ているのか?」といった質問をすることで、その企業の本気度が見えてきます。

③ 案件単価・契約内容の透明性の重要性

エンジニアとして仕事をする以上、「自分の仕事の対価がどう決まっているか」を知る権利があります。

しかし、残念ながらSES業界ではこの情報がブラックボックスになっていることが多く、「いくらで契約されているか分からない」という状態は珍しくありません。

優良企業は、「案件単価を開示」「自分の取り分を明確化」「マージン率を公開」することで、エンジニアとの信頼関係を築いています。

案件選びに関しても、単に「○○の案件です、どうですか?」という一方的な提案ではなく、「あなたの希望に合う案件としてA案とB案があります」と、複数提示してくれるかが重要です。選択肢を持たせてくれる企業ほど、エンジニアの価値を理解していると言えるでしょう。

④ 面談時に聞くべき質問と確認ポイント

企業選びで後悔しないためには、面談の際にしっかりと質問することが必要です。

以下の質問は特に重要です。

  • 案件単価は開示されますか?
  • マージン率はどのくらいですか?
  • 現場配属後のフォロー体制はどうなっていますか?
  • 評価制度と昇給のルールはどのようになっていますか?
  • 案件選びの裁量はどの程度ありますか?

これらに対して曖昧な回答や明言を避ける企業は、やはり信頼性に欠けます。

年収を上げたいと本気で考えるなら、企業の体質を見抜く“質問力”が大きな武器になります。

SESエンジニアの年収は低い?まとめ

SESという働き方は、年収面では確かに課題を抱えています。

しかし、それを理解し、戦略的に動くことで、収入もキャリアも伸ばしていくことは可能です。

重要なのは「何を選び、どう動くか」。本記事でご紹介したポイントを参考に、まずは自分の立ち位置を把握し、できるところから一歩ずつ改善を図ってみてください。

将来の選択肢はあなた次第で広げられます。

年収を上げたい、もっと成長したい――その思いがあるなら、行動に移すときです。

>> SESと派遣の違いとは?契約形態・働き方・向き不向きを解説!

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

>> エンジニアを主役に!安心して、納得して、成長できるSESの新しいかたち

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